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別れ

7月の初め、父が死んだと電話がかかってきた。
同じ都内に住んでいながら、ほとんど会っていなかった父。
儲け話ばかり追いかけて、なんだか怪しい「コンサルタント」なんて仕事して、借金作ったり、同じマンションの同じフロアの女と浮気して、母たちが留守の間に家へその女を連れてきたり、挙げ句の果て詐欺で捕まった事も。
元々家にじっといるような父ではなかったので、小さい頃から「今度はいつ来るの?」ってな状態。それも私が中学の時に離婚してからは別々に済むように。
でも子供がかわいそうだと思ったのか、なぜか一緒に食事したり、旅行したりしていた。
だけど、私はそんな不誠実な父がいやだった。母が私に暴力を振るうのも父のせいだと思っていた。

結婚したあと、たまに私の携帯に電話がかかってくるけれど、面倒くさくて何度かに1回は居留守を使っていた。

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そんな父もすっかり年を取り、病気で弱って何度も入退院を繰り返していた。母のことでよく父と会う妹に「お姉ちゃんのことを心配している」と言われ、王子を妊娠したのを機に父と電話で話すようになった。
王子が生まれ、病院まで来てくれた父はすっかり痩せて、小さくなってしまっていた。今年の春休みには小さい頃会ったきりの長女と次女も連れて、みんなでごはん食べようと約束した。

春休み。
約束通り電話したら、仕事が忙しくて都合が付かないという。
仕方ない、じゃあまた今度ね。そう電話を切った。

その後、長女も中学に入学し、運動会があったりして日々忙しく過ぎ…その矢先の電話だった。
亡くなったのは、父の家。脳梗塞だか心筋梗塞だか原因は不明だけど、いきなり家の中で倒れてしまったらしい。
一人暮らしで倒れて誰にも気付かれず、2週間ほど経ってから家に来た知人が見つけたそう。
電話しなきゃと思いながらも電話しなかった私。
電話に出なくて返信がないなあと思いながらもそのままだった妹も、もっと早く気付いてあげればと泣いていた。
会おうと思ったけど仕事だと言われた、と妹に話したら、「最近具合が良くなかったから、外出できなくて…心配かけないためにそう嘘をついたんだよ」と言われた。
だめな父だったけど、それでもやっぱり私の父だった。もっとちゃんと話をしておけばよかった。後悔してももう遅い。
ごめんね。

…その後、びっくりするような出来事が待っていた。



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